みなさん、こんにちは。
4月3日のニュースによると、手書き必須の遺言作成が「パソコン・スマホ」で行える旨の民法改正案が閣議決定されたようです。
ただし、法務局の職員に遺言の内容や本人の真意を確認されるものだそうです。
国会の審議を経て、世の中でスタートするものですから、まだ数年後の話になるかと思いますが、良かれと思う人とそうでない人もおられるかと思います。
制度が変わりゆくところではありますが、今回は、どのような方が『遺言書』を作っておいた方が良いか、現役の公証人にお聞きした内容も踏まえてお伝えしていきます。
・推定相続人が多い方
遺産分割の段階になると、相続分や特定の財産をめぐって争いになる可能性があります。
遺言による相続分の指定があると、相続人の方々も納得される場合があるでしょうし、また後述する【遺言執行者】を指定しておくと、相続人がそれに反する行為を勝手にしてしまった場合、無効の扱いとなります。
・推定相続人の中に「判断能力の無い方」がいる。
判断能力の無い方は、自分に不利な遺産分割をされても気づかない、又は他の相続人からの干渉を受けやすくなりがちです。
大事な相続人には、遺言でしっかりと指定をされた方が無難です。
判断能力によっては、後見制度による法定代理人を付けた方が良い場合もあります。
・法定相続分とは異なる相続分を指定したい方
「長男に家業を継がせたい」とか、「弟には生前の恩に報いたい」といった、優遇したい相続人がおられるのなら、遺言によって指定しておいた方が良いでしょう。
・特定の人に特定の財産を贈与したい方
お世話になった他人様や長男のお嫁さんなど、法定相続人にはならない方に、一定割合の財産や特定の財産を贈与したい場合は、遺言でその旨を指定することができます。これを遺言による贈与で『遺贈』といいます。
但し、一定割合の財産を遺贈することは「包括遺贈」と呼ばれ、受け取る方も相続人と同じような義務を負う場合もありますので、注意が必要です。
・夫婦間に子がいない場合
この場合、一方配偶者の財産は「すべて」他方の配偶者に相続されるはず!と思い込んでいる方もおられるようですが、亡くなった方に尊属(父母・祖父母)または兄弟姉妹・甥・姪がおられるとそれらの方々に法定相続が生じます。もし、配偶者の方にすべての財産を相続させたいのであれば、その旨の指定をしておくことが必要です。
・相続人同士が疎遠な場合
[先妻の子]や[内縁関係にあった人の子]がいる場合、血のつながりがある以上、相続権は発生しますので、遺言の中でそういった方々の連絡先・居所などを明確にして、相続分を指定しておくことも、後の紛争を防止することに繋がります。
・相続人が遠方に居る場合
連絡先などを知らない場合や、相続人の一部が海外にいる場合も含めて、手続きが困難になり得る場合です。
もし推定相続人全員のことを把握されているのであれば、生前に遺言を作成する際に、遠方にいる方々へご様子を伺うのも、良い機会になるかと思います。
また、信頼できる身近な人に該当者の連絡先や居所などを、お伝えしておくのも良いでしょう。
・相続人が全くいない場合
国や自治体に寄付をするのも可能ですが、お世話になった方への遺贈も可能です。生前のうちに遺言をされておくと、ご安心いただけるのではないでしょうか。
『遺言執行者の指定について。』
これは、文字の通り「遺言の内容を実現すべき者」をいい、遺言によって一人でも複数人でも指定しておくことができます。
また、相続人でも他人でも遺言執行者に就くことができますので、一番ご本人が信頼できる方を遺言で指定しておき、また生前にその旨を遺言執行者へ伝えておくと、手続きが滞ることを防げます。
もし、遺言執行者の指定がされなかった場合、相続人全員が遺言執行義務者となりますが、相続人は、自身の相続分も考えてしまうので、遺言内容を忠実に執行しないおそれもあります。
『遺留分の考慮をお忘れなく』
前回の記事にも書きましたが、「遺留分」とは、一定範囲の相続人の生活を守るため最低限の相続分を確保する制度です。
遺言者が、相続人や他人に「目一杯、差し上げたい!」として遺言を書いたとしても、遺留分を有する相続人は後々、その贈与等を受けた人へ一定額の「返還請求」を行使することができます。
そうすると、遺贈を受けた方も手続きに巻き込まれることになり、ご迷惑をおかけしてしまうことになります。
そういったことが無いよう、「遺留分」を考慮した遺言を残されるべきです。
また、兄弟姉妹には「遺留分」はありませんので、[子供・孫]や[両親・祖父母]がいなくて兄弟姉妹がいる場合に、配偶者にだけ相続させたいという方は、
『全ての財産を配偶者へ相続させる』旨の遺言を残しておくと良いでしょう。
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